ヴィヴァルディ全集の混乱

 そもそも、ヴィヴァルディは同じ曲を500回も書いた、と言われるくらい、似たり寄ったりの曲だらけ。いや、単に似ているだけではなく、まったく同じで楽器を変えただけなんていうのもある。そのうえ、途中で他の曲の一部が割り込んでいたり、とにかくぐちゃぐちゃ。それで、作品番号ではなく、リュオムという人が整理したRV番号が使われる。これは製作順なんか無視して、楽器編成と調性で機械的に並べたもの。

 が、聞いていて、おかしい。で、調べてみると、紙ケースとCDのラヴェル印刷はきちんと合っているのだが、録音されている曲が違う。全集で、譜面が残っている曲の主立ったものがほとんど入っているのだが、CDのラヴェル印刷がでたらめ。パソコンに取り込むと、録音トラックごとに曲名が出てくるのに、さらにややこしいことに、これまた変。というわけで、youtubeとつきあわせて、実際の番号と曲とを確認しながら、全トラックの実際の曲名とRV番号を手書きで直すはめに。

 似たり寄ったりとはいえ、こうやって確認しながら聞き込むと、一曲一曲の個性が見えてくる。いったいどういうつもりで、どういう順序で、こんな似たり寄ったりの曲を個性的に作ったのか。ヴェネチアの修道僧ヴィヴァルディという人は、とても謎めいていて興味深い。