冒険者たちのボイヤード要塞

 あの映画は、今でも忘れない。何度見ても、感慨深い。いつかあの島へ、と思った。あれはボイヤード要塞。ボルドーの沖。太陽王ルイ14世が造った。

 だが、1967年の映画で廃墟だった島は、いまはぴっかぴか。1990年からフランス2が、風雲たけし城みたいな、チャレンジゲームの城に改造しちまったから。なにも、こんなところでやんなくても、と思うのだが、ニンテンドーDSのゲームにまでなっている、ひどい人気番組。ちかごろは英国なんかでも放送している。

 しかし、まあ、あの映画の話の末路としては、そんなもんかな、とも思う。凱旋門くぐりで免許剥奪、エンジン開発は失敗、展覧会も酷評。コンゴのお宝も、ギャングたちと鉢合わせ。いいことなんか、なんにもない。それでも、ほほえんで死んでいく。

 この島の所有者は、テレビ局ではなく、シャラント海洋地域委員会。『紅の豚』に出てくるような高級ホテルにでもすればいいのに、なんで、よりによって、頭の悪いテレビ局なんかに貸し出したのかな、と思わずにはいられないが。