ローマびとペテロ

 今月いっぱいで現法皇ベネディクト十六世が退位するそうだ。やだなぁ、次の「ローマびとペテロ」で、おしまいじゃん。カトリックで、それを知らないやつはいないだろう。コンクラーベで揉めないといいんだけど。いや、揉めないように、とやっていて、それで揉めてしまう、ということもありうる。

 司教枢機卿は、もともとローマ教区の司教だから、みんなある意味ではローマびとに決まっている。首席のアンジェロ・ソダーノが有力だが、ローマ出身というわけではないし、年齢制限でダメ。そもそもいまの司教枢機卿にローマ生まれはいない。もちろん司教枢機卿でなくてもいいわけで、80歳未満の司祭枢機卿以上120人のうちの誰か。それにしても、逝去ではなく退位となると、難しい。600年ぶりだとか。現法皇は関わらないことになっているが、相応の勢力は残している。

 コンクラーベにおいて、いよいよあのシスティーナ礼拝堂が本来の存在意義を発揮する。あのミケランジェロの『最後の審判』の前でコンクラーベが行われるのだ。あそこは、枢機卿団を缶詰にするための部屋。現在では宿舎との往復だけは許されているが、携帯もネットも妨害電波で完全遮断される。決まるまでの紆余曲折が教区や信徒たちを巻き込まないようにする工夫だ。とはいえ、内情は、奇々怪々なのだろう。