台風と氾濫

 このあたりは、まったく影響がない。大阪と奈良、和歌山の県境にけっこうな山脈があって、そのおかげで、大阪はほとんど影響を受けない。奈良や京都は、政治的に作られた人工都市で、内陸盆地だから、やたら寒暖の差が激しいが、ナニワは、もともと水辺の自然集落なので、気候的には住みやすい。

 それにしても、山の向こうは、えらいことになっているらしい。未曾有の災害、なんて言うけど、でも、あのあたりの地形を見れば、そうやって出来たところだ、ということが、わからない方がおかしい。海っぺりでも、河っぺりでも、山間に、こんなにいい土地が空いているなんて、と思う方がおかしい。空いているには、空いている理由があるんだよ。北米とか、オーストラリアとか、原住民も住まなかった(住んでいたけど全滅した)広大な「良い」土地は、洪水や竜巻があるところだから。被害にあうのは、いつもきまって新しい住宅。

 地震の後、街が地盤沈下した、なんとかしてくれ、って騒いでいるところがあちこちにあるが、逆だ。地震の前ぶれで、この半世紀ほど隆起していただけ。それが元に戻っただけ。日本の旧道、旧集落を調べると、なぜかかならず海抜5メートルのところに沿ってある。日本全国がそうだ。理由はわからん。が、そうなった理由があるにちがいない。たとえ、いまは大丈夫でも、いずれその線まで戻ることは覚悟しておいた方がよい。自然の力は、堤防なんかで防げるものではない。