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Mayhem Parva

 ミス・マープルが住む因習に満ちたセント・メアリミード村。無意味なことが永遠に繰り返されるところ。本格ミステリーの舞台だ。すべてが、村人たちの無言の共謀でかき消され、真実は藪の中。どんなに些細でも、ほんとうのことを外部に言ったりすれば、村に対する裏切り者として狂人に仕立てられる。神さえ、村の教会の中に閉じ込められている。

 どうも海外の人々からすれば、東電も、トヨタも、日本政府も、いや、日本そのものが、そいうメイヘムパルヴァだと思われているらしい。『オリエント急行殺人事件』のように、その中の人々にとっては、事情はわかっている。しかし、わかっているからこそ、口に出して言ってはならない。人ごとではない、と思う。自分も、ほんとうに知っていることを、知っているまま、そのすべてを人に言ったりはしていない。これでも、いろいろ遠慮がある。マスコミもそうだろう。せいぜい、多少、匂わす程度。

 国際機関がなんと言おうと、うちの基準の方が正しいと言い張る。国際規格より自社の独自規格の方が技術的に優れている、と言って、顧客に損をさせても平気。しかし、そんなことをやっていると、世の中の方が飛び越えていく。経済力があるうちはよかったが、これからは世界の秘境になるのだろう。