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越冬の景色

 先週まで秋の彩りだったキャンパスも、今週になって、すっかり冬の気配が色濃くなってきた。このあたりは、里山谷戸が多く、かなり歴史的な農業用の貯水池が各地に点在しているが、それも数百年を経て、いまでは自然の一部となっている。大学の中の池にも、カモが何羽も越冬のためにやってきて、湖面に漂っている。夕方になると、カモも寒いのか、縁に上がり、頭を自分の羽根の中に入れて丸まっているのがおもしろい。

 このすぐ裏は、奈良を隔てるなかなかの山が連なっている。ここのところ、上の方は、よく霧がかかっている。いずれ雪で白く覆われることだろう。もっとも、風は西から東へ吹いているので、上からこちら側に冷気が降りてくることはない。カモたちもそれを知っていて、冬場にこの地をえらんでいるのだろう。

 景気が悪く、学生の就職も容易ではないが、彼らは、なにもせず越冬、というわけにもいくまい。この季節になっても、就職活動で欠席します、との連絡があることがある。まあ、連絡したところで、出席に振り返られたり、公欠になったりするわけではなく、そのことは学生も知っているのだが、さぼった、とは思われたくないのだろう。なにかよいチャンスが見つかるといいのだが。