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平城京祭

 いままで多くの博覧会を見てきたが、これはかなり変っていた。なにしろ入場料がいらない。まあ、カネをとれるようなイベント会場ではない。ただだだっぴろい荒れ野原があるだけ。どでかい朱雀門と太極殿があるが、中になんの仕掛けがあるわけでもない。せんとくんショーなんか、ひどくて、15分間、ポーズをとって踊るだけ。制服の美人コンパニオンもなし。地元のボランティアのおじいちゃん、おばあちゃんだけ。

 しかし、まあ、そんな呑気なところが、奈良っぽくて、むしろ好感度が上がった。これまで博覧会と言えば、広告代理店が大金をかけて度派手にやってきたが、あの方が異常なのだろうな。やたらパビリオンもないだけに、千三百年という年月の重み、そして、かつて栄えたであろう町の様子も直接に感じられ、おもしろかった。

 そもそも、平城京、作った人より守った人が偉い。地元の植木屋のおじさんが私財を投じ、地元の反対を押し切り、まさに命がけで守った。借金を返せなくて死んじゃったんだよね。銅像朱雀門のところに立っているが、こうして千三百年祭にたどりついて、ほんとうによかった、と思う。それにしても、奈良のヨーカドーは、じゃまだ。あんなところに建っていると、いつかきっと長屋王のたたりがあるぞ。