金価格の高騰

 マスコミの報道部というのは、政治オタクはいっぱいいるのだが、経済には、まったくうとい連中ばかり。まあ、毎日、変動し、それも、長期的な変化なので、ニュースなどには採りあげにくい、というような事情もあるのだろうが、しかし、大きな背景がわかっていなければ、小さな変動の意味もわかるまい。

 為替がどうこう言っているが、じつは、金の価格が高騰している。下がっている対ドルは論外としても、対円で、10年前にはグラム1000円そこそこに過ぎなかったのだが、いま、4000円へ向けて突き進んでいる。とくに為替介入で、一気に跳ね上がった。いくら対ドルで円を売り支えても、円の底の方が抜けてしまっただけだ。つまり、ドルが上がったのではなく、ドルと同じ以上に円を切り下げただけ。

 対ドルで為替を見る、というのは、貿易業者のやることで、政治家なら、むしろ対金で見るべきだ。対金で円の価値が10年で4分の1って、これは、そうとうにやばい。市中にばらまくより、むしろ回収して引き締めないと、実効価値が無くなる。というより、すでに無くなっているんだが。2000年に1000万円持っていた人も、国際市場では250万円分の使いかってしかなくなった、ということ。人間、見えないことには、けっこう平気なのが恐ろしい。