読売のANAすっぱ抜き

 この不景気の中、ANAのLCCの動向は、ANAウィングスの統合と、そのための大量新規社員募集など、すでにウワサではよく知られるところではある。だが、会社として公式発表していないものを、新聞がすっぱ抜くというのは、よろしくあるまい。広告主への親切心なのかなんだか知らないが、このことはJALの再建問題も絡んでおり、情報の一部にでも間違いがあれば、記事を飛ばしただけではすまない影響がある。

 政治家の不正や、企業の粉飾なら、すっぱ抜きの特ダネもよいだろう。だが、経営情報は、株価に直接に影響し、その他の会社にまで大きく波及する。だから、きちんと公式決定の時点で、市場を止めて記者会見を開き、確約状態で発表する。そして、その判断を市場に委ねる。

 もっとも記者も、裏取りなしのウワサ程度では記事にはするまい。むしろ問題は、ANAの社内に、この話の公式書類かなにかをリークした者がいる、ということだ。JALのような反体制派なのか、お調子者なのか、知らないが、こんなのが社内にいるようでは、危なくて仕方ない。不正に冠する内部告発ならともかく、こういう話に関しては、ただちに内部調査して人事処分すべきだろう。さもないと、LCCの先行きも、市場で危ぶまれるだけだ。