グループ・タックが。。。

 残念だ。代理店男が振り回すヂブリと違って、タックは、日本アニメの良心と言えるような作品を丁寧に作ってきていた。『まんが日本昔ばなし』『銀河鉄道の夜』、そして、『あらしの夜に』など、親が子供に見せたいと思えるもの。東映アニメーションのような動き重視ではない。紙芝居に近い、それどころかあえて動きを押さえた間の取り方。反アニメさえも言えるような声優の使い方。

 背景には、『日本昔ばなし』の版権のややこしさの問題があるやに聞いている。日本アニメーションの『世界名作劇場』のように、きちんと制作会社のタックが、この偉大な制作遺産の版権を持っていれば、そのDVD化などで、その後も安定した経営ができ、地道で良心的なアニメ制作を続けられたはずだ。ところが、『日本昔ばなし』は、その放送開始時の事情で、例の耳毛じじいとその娘が全編を支配している。あいつは、当時のテレビの明るい子供番組業界の裏側で暗いヤ印的な力を振るっていた。

 『ハイジ』の場合は、宮崎駿が活躍したとはいえ、プロデューサーの高橋氏がいればこそ実現できた作品だったが、『日本昔ばなし』は、タックの田代敦巳杉井ギサブローらこそが中心となって誠実に1000本近い作品群を作ったものだ。ここに権利が無いのは、やはりおかしい。