カニをツツきて日本を思う

 もらった。喰った。北海道函館から、生きたままの直送。とてもうまいが、それにしても手間のかかるやつだ。外面はいかめしいが、甲羅は簡単にひっぱがれる。中はやたら仕切りだらけのくせに、結局、ミソでぐちゃぐちゃ。いったいどうやって生きているのやら。

 思うに日本社会も似たようなもの。あれこれ制度が整備されているようでいて、実体はまさにみそくそ。それでいて風通しは悪く、それぞれが仕切りの中に立てこもっていて、まったく融通がきかない。外圧でべりっと甲羅をはがされると、おたおた。いいかげん、こういう外殻動物みたいな習性はどうにかならんのかなぁ。

 原始時代、こういう変な連中が地球上でのさばっていたころ、脊椎動物が登場する。外見は柔らかいが、芯が通っていて、状況にすばやく対応する。実際、こうして、カニなんか、ちゃかちゃかツツいて食べれちゃうし。経済ドラマや歴史ドラマとかで、日本を守る!とか、熱く語られると、いまさら、なに言ってんだかなぁ、と思う。べつに日本は、一部の高齢者以外は将来まできちんと守ってくれそうにもないし、いっしょに仕事するのに、在日韓国人でも、タイ人でも、ブラジル人でも、関係ないよ。それにしても、発想がカニ臭いよなぁ。