夏の中

 外は猛暑だ。だが、ちょっと車で走ってみるだけでも、この猛暑の中、外で働いている人の、なんと多いことか。たとえば、電線の工事。感電防止のために、きっちりと着込んでいる。電柱の上に日陰などありはしない。また、車の誘導をしてくれている警備員の方々。あっちからくる車、こっちからくるバス、そこを横切る人。道路の真ん中にたって、これらすべてを見渡していてくれるからこそ、事故もなく済んでいるのだ。

 我々はなにごともないことを当たり前に思いすぎている。なにごともないのは、だれかがどこかでそうしてくれているからだ。自分も昔、年越番組を作るため、仕事納めの後の赤坂の町を歩いて局に行っていたが、人が休んでいるときに働く、というのは、なんとも複雑なものだ。なんで自分だけが、という気持ちと、いや、だからこそ、自分ががんばらないと、という気持ちが交錯する。

 しかし、暑さの中では気力だけではどうにもなるまい。なんにしても、体を大切にしてほしい。エアコンのきいた建物の中にいて、また、涼しい車の中に乗っていて、屋外で働く方々に自分が世話になってばかりいると、心からの感謝とともに、とても申し訳ない気持ちでいっぱいになる。せめて昼に、冷水のシャワーでも浴びられるような小さな休憩設備があれば、と願うのだが。