近所は厳戒態勢の準備

 大変な様子だ。近隣の辻々には、鉄パイプでバリケードの準備が進められている。一斉封鎖するらしい。必要があれば、車両の事前登録をせよ、との、町内会の指令が待ってきていたのだが、甘くみていた。総員招集の通達もきている。「となり町戦争」というのは、こんな感じなのか。いや、今回の厳戒態勢は、となり町も連合して、押し寄せる敵に身構えている。

 なにがあるって、花火大会だ。今年は日曜と重なり、折しも不況ゆえに手近で安価な娯楽を求めて、空前絶後の人出となることが予想されているのだそうだ。駅も、通常の改札口とは別に、競馬場の出走ゲートのような地獄の門が、年に一回、この日だけ開く。昼から人が集まりだし、午後には車は通行止め。ショッピングセンターなども閉鎖され、ふだんの数十倍の警備員で固める。

 ただでさえ、東も西も、本場物のヤンキーが多い土地柄だ。それが関西中から集まってくる。警察も大騒ぎ。テロ撲滅はXX市から、潜入を発見したなら110番、とか、妙なスローガンを、パチンコ屋なんかのテロップにもガンガンと流している。しかし、さすがに花火やヤンキーと、テロは関係ないだろ、とは思うのだが、このものすごい警備を見ていると、ほんとうに戦車旅団でも攻め入ってきそうな雰囲気だ。