クワトロンの弱点と欠点

 クワトロンの技術は、原理的には、エプソンなどの二番煎じだ。プリンタは、CMYKのインクの加色原理で彩色するが、ここにおいて、明るい肌色や緑色がMYやCYの重ね塗りで濁ってしまう。また、純色のCやMでも、薄い青空色やピンクでドットが目立ってしまう。そこで、エプソンは、Y以外のMとCを濃色と淡色に分け、6色インクを標準化した。シャープはこれを光の加色原理で反転しただけ。

 しかし、反転すれば光でも同じ効果が得られるわけではない。インクの場合、ヘッドの位置調整で重ね塗りするだけだが、画面の場合、Yを入れて四色にすると、従来のRGBの配列の間隔が開いてしまう。とくにYと独立のR、つまり赤が間抜けになる。そもそも色の再現性という意味で言えば、もともとのカメラがRGBの三原色で拾い、色調整もRGBでやっているのだから、いくら信号上にY情報があっても、それは作り手のコントロール外のノイズだ。超高性能のデジタル録音の再現性を高めるのとはわけが違う。むしろ妙なイコライザーで歪ませているのと同じことだ。

 というわけで、私は、クワトロンなんか、ぜったいに買わん。そんなんだったら、ナナオの広色域HDモニターか、エプソンのHDプロジェクターを買う。