失敗した事業は失敗なのか

 不景気になると立ちゆかなくなる会社が続出する。政府や自治体の事業も破綻だらけだ。連中は、計画上はうまくいくはずだったと言うが、現実にうまくいかないのだから、失敗は失敗だ。それも、いま失敗したのではなく、そんなアホな計画を立てた時点で、すでに失敗している。客のいない空港、車の通らない道路、テナントの入らない湾岸開発。商売にならない新規事業。実行に移す前に気づきそうなものだ。

 ところが、資産隠しや責任逃れの計画はうまいところをみると、事業も、じつはもとから失敗するように計画されていたのではないか、と疑いたくなる。実際、始めたやつが最後に自分でケツを拭いた、などという話は聞いたことがない。ババ抜きのように後任に責務を譲ったころ、ダメになる。そして、移籍先で、破綻事業の処分施設を二束三文で買い取って、高値で売っ払い、また一儲け。

 これを見るに、彼らにとっては、計画は徹頭徹尾うまくいっているのではないだろうか。重役たちに億単位の報酬を出すなら、担当事業の負債については退任後まで永続的に連帯保証をさせるのでもないと、この悪循環は止められないだろう。べつに愛社精神だの、郷土愛だののかけらもなく、あちこちつまみ食いして渡り歩く連中なのだから。