手話の魅力

一教室に数百人もいれば、そこにはいろいろな学生がいる。耳のよく聞こえない学生もいる。だから、大学がノートテイカーという制度を試みている。受講生とは別に二人がついて、私のしゃべり散らしたことを全部ノートに書き取っていく。大学から多少の謝礼も出るらしいが、ボランティアとして二人が手を挙げたこと自体、学生ながら尊敬する。もちろん、耳で聴き取れなくても、ぜひ話を聞きたいと思ってくれた学生にも、はなはだ恐縮する。

講義が終わってから、ちょっと話をしたが、筆談だ。べつにフィンランド語やスワヒリ語ができなくても、なんとも思わないが、こういうときほど、もっとちゃんと手話を勉強しておけばよかったなぁ、と思うことはない。もっとも、思いやりの気持など、かけらもない。たんにミーハーなのだ。テレビでよく見ているが、手話は、どう見ても、かっこいい。

騒々しいバスや電車の中で、無言のまま手話で楽しそうに話している連中とか、すごくスマートで、かっこいい。じつは、私だって、本は持っているのだ。ただ、鏡の前で一人で練習していてもバカみたいだから、挫折してしまった。この機会に、ぜひもう一度、復習しよう。