マッシュアップ(リミックス)の罪と病

それこそ、多くの問題をごちゃごちゃに論じるべきではあるまい。文化は、たしかに人の模倣によってこそ発展してきた。実際、世界中、アイディアそのものに著作権はなく、だれでも自由に利用することができる。

問題なのは、人の作品をそのまま素材として利用するマッシュアップの手法だ。プロは、作品以前に、音色や色合いなど、素材を作るのに、とてつもない手間をかけている。そして、マッシュアッパーは、その手間をよく知っているからこそ、人の作品を素材に盗み取る。オリジナルとはまったく似ていないからいいんだ、と言うが、オリジナルが想起できないなら、それは発展的な批判やパロディ、オマージュではない。

建築において、アイディアは過去の遺産を参考にするにしても、自分の家のための建材は自分で建材屋に発注する。自分ならもっと良い家が造れるから言って、自分の家のために他人の家から建材を盗んではならない。合法的にマッシュアップをやりたければ、マルコム・マクラーレンのように自分でプロデュースして下請に素材を作らせればいいだけのことだ。だが、けっして彼らはそれをしないだろう。彼らは、マーク・チャップマンのように、どこか精神的に病んでいるストーカーの臭いがする。