トヨタの公聴会LIVE!

 オリンピックよりはるかにおもしろいな。アイらう゛アかー、って、おいおい、中学生の自己紹介みたいだぞ。

 でも、あんまり話がかみあわない。オーバーライドの導入で切り抜けるつもりだったのに、へたに稲葉の方が英語で応じたものだから、初っぱなから、過去の車まで遡って全部つけろ、とか、アメリカ流の高額賠償(些末な諸雑費まで全部請求する)にニューヨークだけでなく全米で応じるんだな、とかの質問に、イエス、イエス、ってやっちゃった。わかってないのかもしれないが、これからが大変だ。

 この事件、米国によるジャパンバッシングだ、なんて、騒いでいるバカがいるけれど、そんな生やさしいものじゃない。むしろ、日本でのダイエーやJALの沈没に近い。いまトヨタに傾かれて困るのは、むしろ米国の方だ。いま、米国には、トヨタの他にまともに儲かっている産業なんかないんだから。でも、こうなると、どうにもできない。だから、米国内でも揉めるし、歯切れが悪い。

 実際、ダイエーやJALの沈没と、今回のトヨタ事件は似ている。二十世紀の資本主義において、規模効果(BCGの言うエクスペリエンス効果)が言われてきた。量が倍になると、単価コストは七割になる。だから、市場シェアを取ったやつが勝ちだ、っていって、広告宣伝をバンバン打って、値引きでも何でもやって、シェアを取ることを第一戦略目標としてきた。

 ところが、ファンドでは、規模がでかくなると、パフォーマンスが悪化してしまうことがよく知られている。小回りで平均を出し抜くのが戦略なのだから、でかくなっては平準化してしまう。スーパーマーケットも、あまりに大規模だと、そのまま市場平均価格になってしまって、安売りにならない。まして、それが傾き始めると、全部に同じ応対が求められて、予算的に改修もできない。ただただ自重で瓦解していってしまう。

 それにしても、米国側も、まとまりがないなぁ。バカなねぇちゃんがうしろでおしゃべりしているし、ヘンなにいちゃんがカメラマンをつきどばして走り抜けてケンカになっているし。とはいえ、後半になって、ようやく緊張感も出て、盛り上がってきたぞ。

 稲葉が、カムリハイブリッドはメイド・イン・アメリカだぜ、って、脅したのは、裏目に出たな。こんなオープンのところで、タメのネゴシエイトの手法を使ってどうする。そんなことはみんなわかってるよ。だから困ってるんだ。アメ車なのに、昨日のレンツ証言のように、日本にお伺いを立てないと自分でリコールもできない、疑惑の電子制御システムもブラックボックスで中身がわからない。ロビイストたちが裏で怪しげなことしているし。

 そのうち、安全保障の観点からも、こんな変な会社、やっぱり追い出そう、ということになるだろう。そうでなくても、トップがこんなおぼつかない受け答えでは、車にプレステージがない。これだけ騒ぎになると、レクサスに乗っているだけで、バカに見える。すくなくとも、トヨタ車は、エスタブリッシュには、もう売れないだろう。連中がいま買い換えるなら、スバルかホンダだな。

 問題の根源は、年末まで事態を把握していなかった子供社長はもちろんながら、稲葉とレンツの連絡の悪さだ、というのが、この公聴会ではっきりしてきてしまった。稲葉が責任をとって辞めて子供社長が残る、というのがオチなのかな。それにしても、二人とも、いまどき珍しいくらいの日本人顔だなぁ。 

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