黒澤明財団の使い込み

 財団のくせに、その基本財産を使い果たしちゃったら、四の五の言う前に、法人として消滅しちゃうでしょ。計画倒産よりすごい手だな。なんで、こんな連中にカネを渡しちゃったのかなぁ。

 でも、こういうよくわからん財団の話、ちかごろ多いねぇ。古いところでは、サンテグジュペリ財団、ミュシャ財団、等々。日本でも、宮澤賢治記念会とか、いろいろ。最近では、夏目漱石財団、なんていう事件もあった。まあ、なかには、まともなのもあるんだろうけどねぇ。

 絵図はどれも似たようなもの。出来の悪い実子だの、遠縁の山師だのが、故人の作品群の品位を守る、なんて言って、著作権の切れた後まで、カネ儲けのネタに変える。それに、どこぞの田舎町が、観光振興の下心でカネを貢ぐ。まあ、双方納得づくならそれでいいが、なんとなく地回りヤクザみたいなにおいがする。おいおい、てめぇ、だれに断って、XXの作品をつかってやがるんでぇ、って、出てきて、出版社やマスコミその他からカネをせびる。

 今回の黒澤明財団は、とくにひどいね。尾道大林宣彦、というのなら、わかるけどさ、伊万里なんて、どう屁理屈こいても、やっぱり黒澤明と関係ないじゃん。いくら、地元からロクな人材が出ていないから、といっても、こんな風にカネで観光資源を買おうとするから、こういうことになる。

 それにしても、伊万里ごときの田舎町のアーケード街の中のちっぽけなショールームだけで、十年で四億近く使っちゃった、って、ふつう、ありえんよ。年四千万円だぜ。このショールームだって入場は有料で、そこで物品販売もしていたんだから、年五千万くらいのカネがどこかに消えてしまった計算だ。これでは、流用が疑われても仕方あるまい。

 ちなみに、小樽の石原裕次郎記念館は、きちんとした株式会社で、石原プロモーションが出資している。そういえば、くろぱんのやっている永田町のしゃぶしゃぶ屋とか、六本木のうどん屋やそば屋とか、築地の鉄板焼き屋とか、あっちは株式会社じゃん。まるでバブルのころのみたいな映画セット風の作りの飲食店。最初から、ロクに儲けの出そうにない伊万里はカネヅルで、百年記念だけやったらモノを引き上げ、東京の飲食店の方を黒澤テーマパークにするつもりだったんじゃないだろうか。

 財団ができたのが1999年。最初の店ができたのは2000年。店の方は、立地からして、まさにけっこうなカネがかかってそうな感じだ。財団として、株式会社に投資して、資金を増やそうと思った、とか、言うのかな。せめてもの良心として、皿くらい、ちゃんと伊万里を使ってやっていてほしいな。


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