ファッションモデルの基本ポーズ

 ちかごろ、タレント化してしまったファッションモデルが多いが、その仕事は、本来はクライアントの服を売ること。その華麗な動きによって、その服のデザインの三次元的なシルエットや布地のゆらぎをどれだけ美しく見せるかが、プロの腕の見せどころ。服よりモデルが目立つようでは、ロクなものではない。

 で、その基本ポーズは、3つ。第一がAポジション。通称、ペンギンさん。ハンガーと同様、服のデザインをもっともニュートラルに見せるときに用いる。先述のように、モデルが目立っては意味がないので、できるだけ力を抜いた、しかし、堂々とした姿勢。f:id:ProfDr_SUMIOKA:20100113232957g:image

 第二は、Iポジション。いわゆるモデル立ち。きわめて人工的な理念姿勢とはいえ、それだけに実際に近いイメージを観客に想像させる。両肩を鼓型に回すファッションモデル独特のキャットウォークの歩き方も、このヴァリエイション。頭頂を空から糸で引っ張られているような感じ。

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 第三は、Sポジション。いわゆる決めポーズ。もちろん、モデルごとにオリジナルの決めポーズはいろいろあるが、基本は、片肩を上げ、片腰を下げ、全身をひねって、S字になるようにする。静止姿勢なのに、そこに躍動感が生まれる。キャットウォークのターンのときの姿勢がこれ。人が動いたときの服の様子がわかる。(二次元デザインから起こしただけの見かけ倒しの服だと、こういう強引なSポジションでツレが出る。たおやかな質感の生地が華麗に舞ってこそ、縫製を含むオートクチュールの腕というもの。)

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