ミッキーマウスのオカルト7

 『ダヴィンチ・コード』の主人公は、ミッキーマウス時計を使っていて、ディズニーは聖杯伝説に関係がある、作品にやたらバラが出てくる、と言う。しかし、どの程度わかって言っているのやら。

 ウォルト・ディズニーの一家は、アイルランドカトリックだった。しかし、彼は、終生、教会には通っていない。彼にとっては当然だったハロウィーンは、カトリック万聖節というより、キリスト教より古いアイルランドの土俗的な妖精祭のものだ。ディズニーが自社の作品からいっさいの宗教色を排除させたこともよく知られており、たとえば、イタリアのピノキオですら、神に祈らず、星に祈ったりする。そんな彼が、雑多なスタッフによって作られる自分の作品に、聖杯伝説など描き込むわけがない。

 ディズニーの信仰は、カトリックのものではなく、メイソンリーのものだ。それは、すべての信仰を尊重するとともに、共産主義のような無神論を徹底して排除する。彼の会社の内部における労働組合との熾烈な闘争も、彼のこのメイソンリー信仰に基づく。

 彼の父は新聞配達業をしており、彼自身も、列車内販売のアルバイトをしていた。これらの関係で、彼は、カンサスシティのロッジ「ドモレイ」に入る。いちおう国際的メイソンリーのひとつ、ということになっているが、もともとはミズーリ州の青年会のようなもので、正会員でいられるのは21歳まで。とはいえ、その後は、たしかに全米に散っていって、郷土人会として機能している。第一次世界大戦中に作られたために、先行するボーイスカウトや、後のヒットラーユーゲントに似て、国粋主義的教育団体としての色合いが強い。このことは、宗教はもちろん、国籍も問わない本来のメイソンリーとは、決定的に異なっている。


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