ミッキーマウスのオカルト4

 メイソンリーの中核にあるのは、ヒラム神話だ。しかし、それもまた、植物神の問題に行き着く。石工は、当時、一般に青銅のクサビを用いて、石材を加工した。ところが、ツロのヒラムは、古代エジプト以来の、大量の木材を用いて超巨大石材を加工する錬金術的な技法を知っていた。が、誰にも教えない。それで殺された。しかし、その神話自体が、その技術の秘密を明かすものとなっている。

 そしてまた、キリスト教においても、イエスは、自覚的に植物神の死と再生の物語を演じた、ないし、パウロが、イエスはそれを演じた、と解釈した。聖書にも、イエス自身の言葉として、種を蒔く人のたとえだの、毒麦のたとえだのが出てくる。しかし、このことをその中核の人々はよく知っていながら、この先行信仰の問題は、その後のキリスト教において深く隠された。というのも、この問題は、地母神としての母マリアないしマグダラのマリアの、教団内での地位に関わるものであったためだ。

 物理的に種を蒔いた、だからマリアの子はイエスの子孫だ、などというのは、論外な話だ。むしろイエスが植物神をみずから体現していたのであれば、むしろ陰に陽に、そこには両性具有的なニュアンスを伴っていたと考える方が妥当だ。


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