ミッキーマウスのオカルト3

 「妖精の女王」ドゥースこと、売春宿のやり手婆カルディーヌ=パンドーラ(すべてを与えられし女)は、地母神であり、一方、アルルカン=ヘルメス=オルフェウス=デュオニソスは、植物神とされる。後者は捨てられて地に撒かれてこそ復活する。この死と再生の神話は、全世界的な広がりを持つ。

 アルルカンは、脱皮して若返る蛇に象徴される。その末裔のアルレッキーノがつぎはぎの服を着、また、先に挙げたパパげーノが緑の羽に覆われているのも、蛇のウロコの痕跡を示している。そして、蛇としてのアルルカンは、ときに太いツタとなり、唐草模様や、さらには建物に絡まるグリーンマンとなる。また、その死と再生の両義的な性格は、笑いや陶酔の倒錯と一体となり、両性具有として現れる。とくに、白でもあり黒でもある月女神ディアーナに化けることが多い。ヘルメスにおいては、この両義性は、二匹の蛇になる。また、東洋では、地蔵は、男性的な騎獅の文殊菩薩と女性的な乗象の普賢菩薩の関係に展開する。両者は、地母的な釈迦如来の脇侍だ。

 問題は、地母神に抱かれた植物神で、この手の母子神像が世界のあちこちにあるということだ。つまり、聖母マリア像だの、慈母観音像だのより、はるかに古い。そして、慈母観音像を聖母マリア像だというのであれば、聖母マリア像は、地母神像だ、とも言うべきだ。そして、まさにその地母神信仰こそ、本来の「ミステリ」の語源にほかならない。


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