オバカ大国としてのドイツ

 もちろんドイツのすべてがオバカというわけではない。が、ババリア人やライン人は、とってもオバカだ。プロシア人とか、ザクセン人は、ただのバカ。シュヴァーベン人は、、、ちょっと言えない。

 たとえば、ドイツ語の権威デューデンと並ぶ語学の権威ランゲンシャイトから、こんな辞書も出ている。ドイツ語-女語辞典。もちろんドイツ語-男語もあるし、ドイツ語-上司語なんていうのもある。ようするに、連中にはドイツ語が通じない、というジョークだが、ジョークでほんとうに一冊分の辞書を作って、ふつうに売っているところがすごい。

 しかし、ドイツ語以前に、オバカは言葉が通じない。騒いでいれば楽しいのだ。マインツのファストナハト(カーニバル)のテーマソングなんか、「フンバ・テテレ(Humba Täterä, Humbta Tätärä)」だ。「ウィウィウィ・アウアウアウ」とか、「ヴィニヴィニ・ヴァナヴァナ」とか、「リッキツッキ」とか、歌詞も、なにも、もうまったくわけがわからん。「アラウ言ってんだから、ここらはもうミシシッピじゃねぇらしいぞ」とか、「メーーーーンツはずっとメーーーーンツのまんま」とか、「おいらはローゼンモンターク生まれだいっ」とかいう曲もある。こういう変な曲を、この街の人々は、みんな歌える。編曲はノリノリに変わっていくが、本歌は昔からある。

 「フンバ・テテレ」は、マインツ以外でも、いまやドイツ中のオバカのテーマソングでもあるから、サッカーのバカ騒ぎとかで聞いたことがあるかもしれない。でも、これは、サッカーの曲なんかじゃないんだぞ。マインツの音頭名人エルンスト・ネガーの1964年以来の超ロング大ヒット曲。半世紀に渡って売れ続けている。この曲を知らずに、ドイツのオバカは語れまい。この人、本業はあくまで屋根職人。ファストナハトになると、やたら高い屋根に上って、みんなの音頭を取る。さすがオバカの鏡だ。いまはその息子が歌っている。今年は、エルンスト・ネガーの生誕百年記念。さらに盛り盛り上がるぞ。