グリフレットでの外字作成のコツ

 今回の仕事では、さんざん外字を作った。アドビのインデザインでは、外字にグリフレットと呼ばれるファイルを用いる。ところが、ヘルプなどに説明があまりない。そのうえ、動作も不安定だ。これは、クォークよりはましとはいえ、インデザインも、しょせん英文用だからだろう。ここで、その作り方を説明しておく。

 さて、外字を作るには、イラストレーターを用いる。グリフレットウィンドウは、メニューの「ウィンドウ」ではなく、「書式」の下の「グリフレット」で開く。(アドビのアプリケーションは、コマンドがつぎはぎで、およそ論理的な階層構成になっていないのが特徴だ。)

 次に、このグリフレットウインドウの右上の小▲をクリックして、サブメニューを出す。(こんなの、わかるか!)すると、「新規グリフレット」コマンドが出てくる。これをクリックすると、「新規グリフレット」のコマンドラインが開く。ここで、親フォントとそのスタイルを選択するのだが、近年のグリフレット対応フォント以外は、選択しても、結局どのみち「指定なし」になってしまう。対応フォントの場合は、太さや斜体などのスタイルを指定してもよい。(後で修正するには、グリフレットのメタ情報を書き出し、「メモ帳」で直して、書き戻せばよい。)というわけで、まあ、ふつうは「指定なし」のまま、「OK」にすればよい。

 こうすると、水色のグリフレット専用の入力画面が開く。が、これは、使いものにならない。この画面は、レイヤーが操作できないからだ。というわけで、これとは別に、もうひとつ新規作成の入力画面を開く。このとき、この別画面のサイズを縦横352.78mmにするのが最大のコツだ! というのも、先のグリフレット画面が、じつは縦横1000ptだからである。

 この別画面の方に、ツールメニューの「T」で、サイズ枠一杯に文字入力枠を作り、作字の参考にする文字を入力する。入力した後でマウスでなぞって反転させ、上のメニューバーで親フォントと同じフォント、サイズを1411.11Qに指定する。これで、サイズ枠いっぱいになったはずだ。この字を、ツールメニューの「矢」で指定し、メニューの「オブジェクト」「分割拡張」をクリック。「分割拡張」のコマンドラインで、オブジェクトと塗りの両方をチェックして、「OK」。以下、ツールメニューの「投輪」で適当にいらない偏や旁を消す。

 この別画面において、メニュー「ウィンドウ」でレイヤーウィンドウを開き、その右上の小▲をクリックしてサブメニューを出し、新規レイヤーを作る。このレイヤー上で、上と同様に、別の参考文字を開き、分解して、使うところだけを残す。この作業において、レイヤーウィンドウで、先の文字の部分は見えなくしておいた方がよい。また、両方を見えるようにして、バランスを整える。2つの文字をつぎはぎにしただけでは、けっして1の文字にはならない。これは、デザイナーとしてのセンスが問題になる作業だ。

 こうして、1つの新しい文字が出来たら、すべてを見えるようにしておいて、投輪で拾ってコピー。もう、この作業入力画面は消去してしまってもよいが、レイヤーのまま保存しておくと、偏や旁の使い回しができる。そして、最初のグリフレット入力画面に切り換え、ここにペースト。あら不思議、ぴったりと水色のサイズ枠に合う。そうしたら、グリフレットウィンドウで、作成者コード(実際は、親フォント指定ができない古いフォントの場合、自分で付けたフォント別の番号の方が使いやすい)、その枝番号(そのフォントでの通し番号、数をかぞえるのに、0ではなく1からの方がよい)、ユニコード(AtoKの文字パレットで調べる。もしくは、番号ではなく適当に似た漢字そのものを入れておく)、読みを入れる。その他は指定しなくてもよい。(後でメタ情報書き出しで修正できる。)

 で、右上の小▲で、「グリフレット保存」。このとき、ファイル名を、フォント名とその字の読み、に代えておいた方がよい。アドビがかってに付ける馬鹿なファイル名では、なにがなんだか、まったくわからない。

 しかし、これだけでは、インデザインでは、このグリフレットは使えない。その話は明日。