黒いキャラクター

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 新聞は早くからカラー化が行われたが、映画は白黒のままだった。ここにおいて、最初にキャラクターを意識したのは、舞台ヴォードヴィルコメディアン、チャップリンだった。半端なモノトーンの画面において目立つのは、真っ黒い人物だ、と、彼は気づいた。実際、映画は暗闇の中でスクリーンの反射光を使っており、基本的にまぶしい。そのまぶしさから眼を避ければ、当然、黒い人物に引きつけられる。それゆえ、チャップリンは、顔を真っ白に塗り、喪服のような真っ黒のスーツ、それもシルエットルールから、ひどくアンバランスなダブダブスーツにドタ靴、そして、メロン帽にステッキ、という黒いキャラクターを生み出した。