【空気 aer】

アナクシメネス

 我々の魂が気息であり、これが我々を統制しているように、宇宙の始源も〈空気〉であり、これが宇宙を包括している。

 そして、同じ〈空気〉が希薄化し温熱化すれば火を生じ、また、濃厚化して冷却化すれば、順に、風、雲、水、地を生じるのである。

 これは、宇宙をある種の生命体と見る《物活論》とともに、同一実体の、凝縮度という同一尺度の程度差でさまざまな物質の存在を首尾一貫して説明するものであり、ギリシア的〈フュシス(自然)〉観のひとつの範型となって、後の哲学者たちに大きな影響を与えた。